PowerShellのスクリプトファイル(.ps1)を実行する場合、既定ではスクリプト実行が抑止されています。
これは、実行ポリシーによるもので、危険なスクリプトの実行からコンピューターを守るために設定されています。
そのため、スクリプトを実行するには、事前に実行ポリシーを変更する必要があります。

Power Shell(パワーシェル)とは?コマンドプロンプトとの違い
Power Shellは、マイクロソフトにより開発されたコマンドプロンプトの後継ツールで、Windowsに標準搭載されています。コマンドプロンプトでは不可能だった、複数の命令を組み合わせることができ、より高度な処理を行うことができます。
実行ポリシーの種類
PowerShellの実行ポリシーの種類は以下です。
実行ポリシー | 内容 |
AllSigned | 署名済みスクリプトのみ許可する |
RemoteSigned | ローカルスクリプトおよびリモートの署名済みスクリプトを許可する |
Unrestricted | すべてのスクリプトを許可する(確認ダイアログ表示) |
Bypass | すべてのスクリプトを許可する |
実行ポリシーの確認
Get-ExecutionPolicy
Get-ExecutionPolicy コマンドレットを使用して現在有効になっている実行ポリシーを確認します。

現在は制限されている状態ということが確認できます。
実行ポリシーの変更
Set-ExecutionPolicy RemoteSigned
Set-ExecutionPolicy コマンドレットを使用して、新しい実行ポリシーを適用できます。
実行ポリシーの種類として RemoteSigned を指定しています。
実行ポリシー変更の確認メッセージが表示されるので、「Y」を入力しEnterで実行します。

実行ポリシーの確認をすると、変更が適用されています。

Get-ExecutionPolicy -list
スコープごとの実行ポリシーの確認ができます。
ローカルだけ実行ポリシーが変更されていることが確認できました。

一時的に実行ポリシーを変更する
スクリプトファイル実行時に一時的に実行ポリシーの変更するには、
-ExecutionPolicyオプションを付けます。
PowerShell -ExecutionPolicy RemoteSigned .\実行テスト.ps1

指定したスクリプトファイル実行時のみ実行ポリシーの変更をしているので、
スクリプトファイルの実行が終わると、実行ポリシーは元に戻っています。
まとめ
PowerShellのスクリプトファイル実行は、既定ではスクリプト実行が抑止されているため、事前に実行ポリシーを変更する必要があります。
実行する際は忘れずに実行ポリシーの変更をしましょう。

PowerShellのスクリプトファイルを実行する方法
「同じ処理を複数台のPCに行いたい」ことはありませんか?例えば、ファイル名の一括変更やバックアップファイルの作成など。そんなときにPowerShellスクリプトファイルは便利です。 Power Shell(パワーシェル)について詳しくは以下...

PowerShellをタスクスケジューラから実行する
PowerShellとタスクスケジューラを組み合わせることで、決められた時間に、決められた処理を自動で実行することができます。 今回はCドライブ直下に置いたPowerShellスクリプトファイル(.ps1)をタスクスケジューラから自動実行す...